技術士試験の出題背景(ベース)になるSIPを知ろう!!

あらゆる白書の上位文書内閣府SIP文書を
技術士第二次試験対策に活用しよう!!
(東京・オンライン)

令和7年の全ての部門の二次試験筆記において特に必須科目(Ⅰ)および選択科目(Ⅲ)の設問の背景はSIPの課題に関連したものが多数見られた。
技術士二次試験に向けて各省庁の白書やガイドラインなどに加えて,内閣府が主導する戦略的イノベーヘション創造プログラム(SIP)もおさえておくことが試験対策になる。

セミナー概要

●講師:早川 祥史

  技術士(電気電子部門)

プロフィール

1969年,愛知県生まれ。
重工業メーカに入社し,国内外の高速道路の交通システムの開発,ISO TC204(ITS分野)の国際専門家として国際標準を複数策定,近年では自動運転車向けの路側支援システムを開発。
道路関連財団法人に転職し,道路に関連する新産業分野の調査研究,ISO TC204(ITS分野)とISO TC268SC2(スマートコミュニティ)とPIARC(世界道路協会)の国際委員。
資格は,技術士(電気電子部門),交通工学研究会(TOP),陸上特殊無線技士,安全保障輸出管理実務能力認定試験(STC Associate)。

●受講料:25,000円(消費税込)(テキスト代を含みます。)

録音・録画・撮影はご遠慮下さい。

セミナー日程

◆東京会場・オンラインが選択できます!◆

東京会場

[日時/会場] 
2026年2月23日(月・祝)9:30〜12:30
特別集中講座

機械振興会館・研修室東京都港区芝公園3-5-8
TEL 03(3434)8211
(申し込み後、地図を送付いたします) →会場地図

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オンライン

[日時/会場] 
2026年2月28日(土)9:30〜12:30
特別集中講座

オンライン講座
自宅・職場 全国どこからでも参加できます。

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受講のおすすめ

技術士の二次試験では,技術士としてのコンピテンシーを問われ,筆記試験においては各部門に関係する社会課題や技術動向などを含む幅広い知識が必要となります。普段の業務で得られる知識に加え,各省庁が公開している白書や計画やガイドラインを勉強材料としている人も多いと思います。しかし近年の社会課題は,高齢化や環境やデジタル化など省庁横断の課題であることも多く,こういった議論は内閣府で取り纏められています。内閣府の政策のうち科学技術・イノベーションや高齢化や地方創生や防災などの政策は技術士の試験問題の背景でもあり,各政策の内容からは技術士試験問題における観点や課題や解決策に関連する議論を知ることができます。

内閣府の取組みの中で技術士二次試験に関係して最も押さえておきたいのは総合科学技術・イノベーションです。これを推進しているのが総合科学技術・イノベーション会議(CSTI)で,内閣総理大臣,科学技術政策担当大臣のリーダーシップの下,各省より一段高い立場から,総合的・基本的な科学技術・イノベ―ション政策の企画立案及び総合調整を行うことを目的とした「重要政策に関する会議」です。

CSTIにおいて国が取り組むべき課題を特定し,プログラムディレクター(PD)を選任して集中的に課題解決に取り組んできています。2014年に開始した戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)と2019年に開始したAI戦略が技術士二次試験に関係性が高いです。

SIPは複数の分野における課題の取組みに対して,AI戦略はAIを中心とした取組みとなっています。講演ではSIPに注目していますが,AI戦略においてもイノベーション促進とリスク対応の両立といった,正に技術士が実務レベルで考慮すべきことが議論されていますのでこちらもお見逃しなく確認してください。
本講座でそのポイントを指導します。是非ご受講下さい。

セミナープログラム

  1. なぜ内閣府のHPが重要か
    • 技術士の二次試験では,技術士としてのコンピテンシーを問われ,筆記試験においては各部門に関係する社会課題や技術動向などを含む幅広い知識が必要
    • 近年の社会課題は,高齢化や環境やデジタル化など省庁横断の課題は内閣府で取り纏められている
  2. 総合科学技術・イノベーション会議(CSTI)とは
    • 内閣府の中に科学技術・イノベーションの重要政策に関する会議として総合科学技術・イノベーション会議を設置
    • CSTIは,国が取り組むべき課題を特定し課題解決に取り組むため,2014年より戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)を開始
  3. SIP第3期の課題とは
    • SIPは,社会課題の解決のため分野横断的な取組みを産学官で推進し,技術だけでなく事業/制度/社会的受容性/人材の視点から社会実装を推進する取組み
    • 2023年に始まった第3期には14の課題に取組む
       @ 豊かな食が提供される持続可能なフードチェーンの構築
       A 統合型ヘルスケアシステムの構築
       B 包摂的コミュニティプラットフォームの構築
       C ポストコロナ時代の学び方・働き方を実現するプラットフォームの構築
       D 海洋安全保障プラットフォームの構築
       E スマートエネルギーマネジメントシステムの構築
       F サーキュラーエコノミーシステムの構築
       G スマート防災ネットワークの構築
       H スマートインフラマネジメントシステムの構築
       I スマートモビリティプラットフォームの構築
       J 人協調型ロボティクスの拡大に向けた基盤技術・ルールの整備
       K バーチャルエコノミー拡大に向けた基盤技術・ルールの整備
       L 先進的量子技術基盤の社会課題への応用促進
       M マテリアル事業化イノベーション・育成エコシステムの構築
  4. 技術士試験の出題背景(ベース)になるSIP
    • 技術士二次試験の令和7年の筆記試験のうち特に必須科目(Ⅰ)および選択科目(Ⅲ)は「現代社会が抱える様々な問題」を背景としたエンジニアリング問題の設問
    • 大小はあれど全ての部門でSIPの課題に関連
  5. 技術士試験との関連性(事例)
    • 令和7年の二次試験筆記問題の必須科目(Ⅰ)および選択科目(Ⅲ)がSIPのどの課題に対応しているか
      電気電子部門の令和7年問題の必須科目を例に挙げると,次のように関連を確認することができました。
      Ⅰ-1(エネルギーとネットワークの顕在化していないエンジニアリング問題)は,SIPのマートエネルギーマネジメントシステムの構築をベースにできます。
      Ⅰ-2(サプライチェーンの再形成)は,SIPの豊かな食が提供される持続可能なフードチェーンの構築など複数の課題をベースにできます。
      各選択科目(Ⅲ)には,分散エネルギー・レジリエンス・地域交通・非機能要件などに関連した設問があり,これらはSIPのいずれかの課題の中で議論されている内容を参考にできます。
      ただし,注意すべきは「白書や政策などを引用した回答は含まない」と明記されている設問もあり,SIPの課題とその取組みの内容をそのまま記載するのではなく,自分の業務経験や知識に当てはめ解決策を考え記述することが必要となることもあります。
  6. まとめ
  7. ◎ 質疑応答