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2023.01【特集記事】

技術士が国際的に通用するPE
(プロフェッショナル・エンジニア)になる!!

合格者体験談
(2022年10月22日 技術士ガイダンスで講演)


 
講演者
伊藤(秋岡)浩子 氏
 業  種:地質コンサルタント
 受験部門:応用理学部門(地質)
 受験回数:1回

 新技術開発センター 試験合格対策講座
 「技術士第二次試験完全合格対策講座



受験歴
 2007年:技術士一次試験に合格
 2021年:必須I:A、選択II:B、選択III:A

受験までの経緯
第一次試験は随分昔に合格していたのですが、その直後から出産育児(子供2人)の多忙な時期を迎えて試験勉強どころではなく、日々の生活に忙殺されて、あっという間に10年以上が過ぎてしまいました。下の子供が5歳になったころ育児がようやく少し落ち着いたので、出身大学に出戻って、仕事をしながら後期博士課程を修了しました。しかし、やはりエンジニア(技術士)として自分の技術力を社会の発展に生かしたいとの思いが強く、第二次試験にチャレンジしました。

試験勉強
私の所属機関では、ここ数年の間に技術士を取得した先輩や同僚はおらず、試験勉強の相談ができる人が近くにいませんでした。そこでまず、基本的な情報を収集するつもりで、新技術開発センターのガイダンスに参加させていただきました。技術士第二次試験の要点を効率よくご説明いただき、大変勉強になりました。それまでも、ネット上で自分なりに色々調べてはいましたが、やはり講師の先生から直接教わることがいかに有意義であるかを実感しました。また「必ず合格するぞ!」というモチベーション向上にもつながりました。
私は1回の受験で合格したいとの思いが強かったので、新技術開発センターの通信講座のうち、スクーリング付きの「技術士第二次試験完全合格対策講座」(令和3年度)を受講しました。私の場合は、どちらかというと文章は書き慣れている方ではありましたが、講座を受講することで試験対策としての文章構成(合格するコツ)を学ぶことができたので大変効果的に試験の準備をすることができました。特に、採点者の目線から設問の意図や解答のポイントを教えていただいた点は、学習を進める上で大変参考になりました。
しかし、毎日の生活は本当にバタバタしていて、試験勉強の時間を作ろうと思っても、なかなかまとまった時間を確保することができませんでした。そこで、隙間時間を有効に活用しようと考えて、通勤時間を情報収集や学習に充てました。新聞記事などで世の中の動向を情報収集するのですが、その時にただ読むだけではなくて、その記事に対して自分なりの考えを整理する習慣をつけることで、論理的に物事を考えるトレーニングができました。

これから受験される方へアドバイス
スマートな日本語の文章を書く練習をしていただきたいです。時間と文字数に制約がある第二次試験の記述問題では、いかに自分の知識・経験・考えを、端的に分かりやすく伝えることができるか、という点が大変重要です。日本語はあいまいな言語で、文法が不正確な文章を目にすることも多いのですが、主語を明確にして、余分な枕詞や言い回しをなくすだけで、随分分かりやすい文章になります(英語で書くイメージ)。例えば、私が実際に添削した文例を示します。

(例)
【修正前】
地層は全体的に西側への傾動が認められており、主断層はより深い部分に分布しており、地層および地表部の撓曲変形構造を作り出していると考えられる。その変位量は基盤高度を基準に110-150mとみられている。【100字】
→1回読んだだけでは状況が伝わりづらい!

【修正後】
深部に分布する主断層の活動に伴い、地層が全体的に西側に傾動している。基盤岩上面の変位量は110-150mと推定されている。【61字】
→言いたい事だけがシンプルに伝わる。

このように、言葉を厳選して分かりやすく伝えるということは、大変重要なポイントです。論文や報告書などを読んでいても、なかなか理解しづらい文章もあれば、スッと頭に入ってくる文章もあります。自分なりに上手だな、分かりやすいなと思う文章を見つけて、ぜひ参考にしてみてください。

参考図書

  1. 新技術開発センター セミナーテキストおよび解答事例集
  2. 統合イノベーション戦略2020(内閣府)
  3. 防災白書(内閣府)
  4. エネルギー基本計画(経済産業省 資源エネルギー庁)
  5. その他、国や地方自治体の技術指針・ガイドラインなど
  6. 地盤工学会・土木学会・応用地質学会・日本地下水学会・地質リスク学会など学術団体の学術雑誌・講演論文集・書籍等
  7. 日経コンストラクションなどの専門誌



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